川西市平野は、江戸時代には「摂津三湯」の一つ「平野湯」として栄えましたが、明治時代には鉱泉工場が進出。1881年（明治14年）、明治政府の意を受けたイギリス人化学者により、この地に湧き出る鉱泉が飲料用に適していることが発見されます。1884年（明治17年）には、我が国最初の飲料水工場が誕生し、炭酸飲料水「平野水」の生産がスタート。当時の「平野水」は、ろ過された天然の鉱水を、鉱泉中に含まれる炭酸ガスとともに瓶に詰めたもので甘味料などは入っていませんでした。その後、砂糖やクエン酸などを添加した「平野シャンペンサイダー」、「平野ジンジャエール」などの製品が生産。1915年（大正4年）には「三ツ矢」の商品名に改められ、特に「三ツ矢シャンペンサイダー」は長く全国的に親しまれました。
